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この12月になって初めて、「妻への行為をDVとみなし、6ヶ月間妻に近づくことを禁止する」という裁判所からの保護命令に従わなかった夫が逮捕された。10月に施行された『ドメスティック・バイオレンス防止法』の威力が発揮された画期的な出来事。 日本では、結婚は個人の絆ではなく、相手を丸ごと所有するものという発想がある。 だから、夫婦間の絆が揺らいだときに、パートナーと正面から向き合って話し合うのではなく、そこに関わる第三者に矛先を向ける。「オレの女に手を出したな!」とか
「人の亭主を取るなんて泥棒猫よ!」という言葉がその象徴。 ・・・と、言葉では分かっていても、今まで育つ過程で「父と母が対等に話す」というモデルを見たことがない夫婦にとって、夫と妻が向き合うということは簡単ではな
い。 昨年「児童虐待に関する法律」ができ、今年「DV防止法」ができて、治外法権だった家庭が外に開かれてきた。この法律が生きて稼動するまでには、まだまだ時間がかかるだろうが、21世紀は「夫婦って何?」「結婚って何?」そして「家族って何 ?」と問い直される時。
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「年賀状は、なるべく12月25日までにお出しください!」という張り紙が、ポストにある。 退職してはじめてのお正月のあと、「少ない」という一言を残して自殺した 「父」の話を読んだことがある。 勤め続けるのがふつうの男性に比べて、「出産」「育児」等で勤めをやめ、「家庭」にはいることの多かった女性が手にする賀状は、きわめて個人的なものが多い。
自分の名前で出す年賀状は、何枚ですか? 新しい名前を、住所録に登録しながら、その人と出会ったときのことを思い出す。 |
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このところ野暮用が続いて、今夜は久々にゆっくりできた夜。 奄美大島の友が送ってくれた黒糖焼酎のお湯割を片手に、BSでクリスマスキャロルを楽しんだ。イブの夢で自分の未来を覗いた強欲な金貸しが、翌日から人生をやりなおそうとする物語。 日本人の節目はお正月。毎年の初詣に「今年こそは、いい年でありますように」と手を合わせる友人がいる。彼は、除夜の鐘を聴いていると、1年間の辛い悲しい出来事が走馬灯のように浮かんでくると言う。「オレの人生、なんでこんなに艱難辛苦ばかりなのか」 人生いろいろ。
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