男女共同参画条例って、なぁに?

 


そもそも、条例ってなぁに?



条例というのは、地方公共団体が、自治立法権に基づいて制定する「法」の一つです。
これには、罰則を設けることもできます。
(例えば、ごく身近なものでは、飼い犬条例とか、空き缶ポイ捨て条例のようなものもあります。 )

 

どうして今、男女共同参画条例が話題になってるの?



1999年6月に【男女共同参画社会基本法】が成立しました。この法律の4つの特徴は

 1・男女共同参画社会に向けて、国と地方公共団体の責務を
    規定しています。
 2・5つの基本理念をあげています。
    @男女の人権の尊重 
    A社会における制度や慣行への配慮 
    B政策の立案・決定への共同参画 
    C家庭生活と他の活動との両立 
    D国際的協調
 3・地方公共団体に対して、男女間の格差を積極的になくす
    責務を規定しています。
 4・男女不平等への苦情にきちんと対処したり、個別に
    救済措置をとる責務を規定しています。

この 基本法に添って、具体的にどうするかという基本計画も作られましたが、これは国としての大きな流れです。その中で、各自治体では、その地方の状況に合わせた具体的な【プラン】や【条例】を定める必要性がでてきました。

 

男女共同参画プランがあれば、男女共同参画条例はいらないんじゃないの?



【男女共同参画プラン】は、男女共同参画社会実現のために「行政が何をしなければならないか」という目標や、具体的施策を形にしたもので、行政の指針としてこれは必ず必要です。しかしプランは、その名の通り「計画」であって、「法」ではありません。

【男女共同参画条例】は、男女共同参画社会実現のために、「行政だけでなく、企業団体や、住民のひとりひとりが何をしなければならないか」を、議会承認を得て決めた「法」です。
だから、条例には、行政や事業主や住民に義務を課したり、権利を制限したりすることができます。罰則を盛り込むこともできます。その点が、プランと違うところです。

 
  【男女共同参画条例】は、【男女共同参画推進条例】ともいいます。
岐阜市は、14年度に【男女共同参画推進条例】を制定しました。    
高山市・大垣市も、15年度に制定しました。

 

男女共同参画社会条例ができると、何が変わるの?




その自治体で、何を盛り込むかによって違いますが、たとえば
自治体のトップが代わっても、施策が維持されます。
(「財政難だから女・子どもの施策はカット!」ということにはなりません)
業者に対して、男女共同参画に関する責務を負わせることができます。
(男女の待遇の違いに「おかしいよ」とクレームをつけることができます)
自治体が業者に委託をする時、男女共同参画にどれだけ配慮しているかを選定基準に入れることもできます。
全ての場面で、男女間の格差をなくすための規定を設けることができます。
(自治会の古い体質なども見直せます)
街角のポスターや、電車の吊り広告等を、「性の商品化」という観点で規制できます。
セクハラなどに具体的な禁止規定を盛り込めば、訴訟の根拠にできます。
(現在は雇用機会均等法で「職場のセクハラ」が禁止されているだけです。「家庭・学校・地域」などでのセクハラ禁止には、この条例が必要です)
家庭と仕事の両立支援体制を義務づけることができます。
(雇用機会均等法には、両立支援についてはふれてありません)
条例に反することに出会ったら、それについて”異議申し立て”する制度を作ることができます。
男女共同参画推進に住民が参加するシステムを作っていくことができます。

 

条例の制定へ向けての、ワンポイントアドバイス



条例制定は、ゆっくり時間を取って、住民が色々な形でかかわりながら進めるべきです。
なぜなら住民の声があってこそ、その地域にふさわしい内容の条例を作っていくことができるからです。住民たちも、条例制定に参加することで知識が深まり、リーガル・リテラシー(法識字能力)が向上するので、その後のエンパワメントにもつながります。

(1)まず、行政に向けて「条例を作ろうよ」と声をあげる方法としては、
  総合計画に、条例制定を盛り込むよう働きかける。
  自治体のプラン策定(改定)の際に、条例制定の項目を
    盛り込むように働きかける。
  プランの諮問機関である協議会や審議会の委員から、
    条例制定を要望してもらう。
  女性団体や市民グループに呼びかけて、行政に陳情という
    方法を取る。
  議員に働きかけて、議会質問という方法を取る。

(2)住民の間で、自主的に学習会を行なう
  条例策定にかかわったことのある人を招いてセミナーなどを開く。
  すでにできている他の条例を、比較分析してみる。

(3)条例制定が決まって、行政が動き出したら、
  条例審議の委員会に公募の委員を入れてもらい、その委員とともに
   内容の検討をする。
  条例審議の委員会を公開にしてもらい、それを傍聴する。
  公聴会やインターネットでの意見募集に積極的に参加する。

 

男女共同参画条例の基本的な形



条例の一般的なパターンは以下のような形ですが、各自治体で色々なバリエーションがあります。
【前文】 自治体として条例の必要性
【総則】制定の目的・使われている言葉の定義・基本理念・めざす具体的な姿(家庭、地域、職場、学校など)・行政の責務・事業者の責務・住民の責務
【基本的施策】基本計画・推進体制・積極的格差是正措置・法制上や財政上の措置・推進に関しての年次報告・男女共同参画に関しての調査研究・国際的協調・国や県や他市町村との連携体制・民間団体への支援・総合的な拠点施設の設置
【具体的施策】行政が具体的施策を実施するための根拠規定・行政の男女共同参画推進にかかる具体的施策
【苦情処理】苦情処理機関の設置・人権侵害の申し出の処理
【男女共同参画審議会】男女共同参画審議会の設置要項・住民参加のシステム

 

条例について、全国の動き



平成14年度までに、男女共同参画条例を制定した自治体は、

35都道府県  5政令指定都市  その他の58市町村

それぞれの条例の詳細は、内閣府男女共同参画局のホームページに紹介されています。

 
男女共同参画に関して、内閣府で開かれた苦情処理委員会の議事録も、見ることができます。これは、自分たちの条例を”使いたおす”ときの参考になります!

 

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